玉の名前


菊や牡丹などの割物花火には、内容や演出によって名前がつけられます。総称して「玉名ぎょくめい」がついておりますが、その玉名にも名前の付け方の法則があります。
現在では、各花火職人独自の名前も付けられたりしております。



基本的な花火の名前で牡丹や菊があります
牡丹


玉名は、その花火玉の種類と打ち上がってから消えるまで、どういう風に見えるか?を続けて書き表したものです。つまり玉名を読めばその玉の素性がわかる、という合理的な組立になっているわけです。。
 玉名の組立は、おもに下図のように上昇中の様子+芯部の有無とその様子+開発後の変化の様子+玉の種別+消え際あるいは星の末端部の変化の様子。から成ります。星の末端部の変化の様子(+後の変化)は必ず付くのではなく、後の曲というあしらいが付いた花火にだけ追加されます。



玉名

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昇小花付八重芯先紫光露
(のぼりこばなつきやえいしんにしきさきむらさきこうろ)
昇小花付
八重芯
先紫
光露
上昇中の
変化系
開発後
芯部の様子
玉の種類
星の種類と
変化系
消え際の
様子系

□曲物類、上昇途上変化系
昇〜
(のぼり)

銀竜
小花
分花
電光
置光月
太い尾を引きながら上昇。
太い白色の尾を引きながら上昇。
上昇中に小さな花がいくつか開く
上昇中に四方に星を飛ばす。
上昇中に花雷がいくつか開く
上昇中にいくつかの吊り星が漂う
昇〜付 小花
木葉
上昇中に小さな花がいくつか開く。
上昇中に左右に葉が開く
上昇中にピーと笛のような音を出す。
昇曲(導)付 なんらかの曲物が付いている場合の一般的総称

□芯および構造の様子系
芯入〜
親星の内側に最低ひとつの芯を持つ、計2重丸以上の割物。〜には菊、牡丹などの語句が続く。
八重芯
三重芯
四重芯
親星の内側に2重の芯を持つ、計3重丸の割物
親星の内側に3重の芯を持つ、計4重丸の割物
親星の内側に4重の芯を持つ、計5重丸の割物
覆輪 芯部などに一周別の色の星、または形式の違う打ち星などを込めてその部分が「輪」になって見える。
芯月 芯にパラシュート付きの吊り星を込めてあり、本体開花後からしばらく明るい星が宙に漂う。=残月(ざんげつ)、残光(ざんこう)。

□開発後の(星などの)変化系
変化〜
星の変色が引き色を除いて2度以上あること。
引、引先 菊花の星の変化の状態にかかる言葉、またはその色からの変化を予定する。あるいは菊花火そのものを指す。
(例)引き色に続いて青に変化し、最後にピカッと光って消える。
錦、錦先 引き色が炭火色でなく、より明るい金色のもの。またはその色からの変化を予定する。
細波(さざなみ)
漣(さざなみ)
キラキラ
点滅と似ているが、細かい光の粉を残しながら飛ぶ。
点滅 ピカピカとまたたきながら飛ぶ星を親星に使う。
二化、三化 二度変色する。三度変色するの意味。
〜度変化 星先が〜度変色するの意味。

□その玉の基本的な種類、分類系
〜菊 〜には「変化」のほか色名が入る。錦変化菊、銀菊など
〜牡丹 〜には「変化」のほか色名が入る。錦牡丹、緑牡丹など
〜冠〜
〜冠菊
〜には錦、銀などが入る。一般的に冠系に他の色(紅冠とか青冠など)は無い。冠に続く菊は省略されることもある
ダリヤ マグネシウムなどを使った明るい星を使用した牡丹
小割〜 小割松島、小割千輪菊など
〜椰子 太い花弁を持つ椰子の木の種類。指定が無ければ一般に金色だが、〜に色名が入るときは、その色の椰子になる。
例 紅椰子、バリ椰子、銀椰子、緑椰子、黄金椰子、時雨椰子
万華鏡 親星の花弁がいくつかずつまとまって開く形式の通称。
ポインセチアの名称も使う。

□消える直前の現象系
降雪 やはり銀色に終わるが、光露ほど明るく輝かず、綿雪のように消える。
群声 消えるまぎわにザーッと波の寄せるような音を発する。
かすみ草 先が消えてから、かすみ草のような綿毛(銀色)を残す。
点滅、
キラキラ
星の末端だけが点滅しながら消える。または親星全体が点滅星。

□後の曲系
小割浮模様 花火玉の中に小花の小割玉を込めてあり、本体(冠)などが開いたあとに小花が浮かぶもの。
親星とほぼ同時に小花が開く場合は、染込(模様)と呼ばれる。
残輪 親星に一周リング状に別の色、さらに一回り大きい星、または打ち星などを込めて、全ての星が消えた後に「輪」が残って見えるもの

□色の表記
伝統色 紅(べに)、緑、青、黄、紫、銀、金、錦、輝
新色 水色、レモン色、ピンク、オレンジ、エメラルド

 


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